スーパーヒーローヒロインWebドラマ劇場
仮面ライダーブレイブ~featキュアジェラート-ビーストライダースクワッド - ハナ
2018/03/16 (Fri) 10:42:48
朝の聖都大学附属病院。
飛彩が外での往診に戻り、看護師二人に出迎えられCRに向かう。
鏡飛彩「この後のスケジュールは?」
飛彩の助手看護師:さつき「カンファレンスの後に診察、それから手術が一件です」
飛彩の助手看護師:みずき「こちらが明日のニューヨーク行きのチケットになります」
みずきが飛彩に飛行機のチケットを見せ、飛彩の鞄の中にしまう。
さつき「権威あるドクター・オブ・ザ・イヤーに表彰されるなんて…流石は鏡先生ですね」
飛彩「ふ…漸く世界が俺の才能を認めたという事か。それで、患者のポジトライブ等はどうなっている?」
さつき「すべて終わっております…ほぼ」
さつきの言葉に、飛彩が足を止める。
鏡飛彩「……ほぼ?」
みずき「左常用の画像が不鮮明でしたので、再検査を…」
鏡飛彩「…ならば何故それを先に言わない!?」
みずき「ね、念のための再検査です。恐らく問題はないかと…」
鏡飛彩「たった一つの確認不足が患者の命に係わるんだぞ!!」
天才外科医と看護師達 - ハナ
2018/03/16 (Fri) 10:47:42
さつき&みずき「申し訳ありません!」
鏡飛彩「まったく無駄なやり取りだ…。一分一秒無駄にした分、救えない患者が増えるという事を忘れるな」
さつき「は、はい!」
みずき「すぐに確認してきます!」
看護師2人はその場から走り去り、飛彩はそのままCRの方へ向かった。
そして、そんな様子を物陰から見ていた二人が…。
狩野明日菜「…飛彩厳しすぎ」
宝生永夢「…どうして二人とも、文句ひとつ言わず飛彩さんに付いて行けるんでしょう?」
暗躍する者達 - ハナ
2018/03/16 (Fri) 10:53:54
場所は変わり、どこかの薄暗い空間。
そこにいるのは…鋼の鎧に身を包んだ巨大な怪人がいた。
嘗て、昭和ライダーの一人にして栄光の七人ライダーの一人・仮面ライダーXと死闘を繰り広げた悪の組織GOD機関の首領・キングダークである。
倒されたはずのキングダークが何故存在しているかは分からないが…奴は間違いなくそこにいた。
GOD機関首領:キングダーク「…全員そろっているか?」
キングダークの前に集結しているのは4人の戦士、タイガ…サソード…ダークキバ…ビースト。
いずれも獣の力を持つ仮面ライダーである。
正義の戦士であるはずの彼らが何故キングダークに従う様に集結しているのか…?
地獄から蘇りし狂蛇① - ハナ
2018/03/16 (Fri) 11:02:18
ガリガリガリ…(何かを引きずる音)
ビーストライダー4人「…!?(振り向く)」
音のした方を振り向く。
するとそこには、鉄パイプを持った…蛇柄のジャケットを着た男がいた。
男の目は、殺意と狂気に満ちており、ビーストライダーとキングダークを見据えて口元を三日月形に吊り上げ、不気味な笑みを浮かべる。
凶悪犯:浅倉威「……ここか、祭りの場所は?」
男の名は浅倉威。
10年ほど前に世間を騒がせた凶悪な犯罪者で、収まらぬ苛立ちのままに数々の凶悪犯罪を起こした…言うなれば人間の皮を被ったモンスターとも言うべき男だ。
だが…浅倉はその時に警官隊の一斉射撃で死亡した筈…それが何故こうして生きているのか。
地獄から蘇りし狂蛇② - ハナ
2018/03/16 (Fri) 11:06:30
浅倉威「…うおおおおおおおおおおお!!!!!」
浅倉は咆哮し、鉄パイプを振り回してビーストライダー4人に襲い掛かる。
キングダーク「待て!浅倉威!」
浅倉威「…俺に指図するなデカブツ。こっちは何年も戦えなくておかしくなりそうだったんだ…好きに楽しませろ」
キングダーク「未だに終わりなき戦いを望むか…。いいだろう、ではお前のその望み…叶えてやろう」
浅倉威「…本当だろうな?」
飛彩、昼休みのキラパティにて。① - ハナ
2018/03/16 (Fri) 11:18:14
午後12時半…病院近くにある公園広場にて、キラパティが開かれていた。
ここでのアニマルスイーツは全てが絶品で、多くの客でにぎわう。
甘い物を好む飛彩もまた、すっかり常連の一人となっている。
宇佐美いちか「キリンミルクレープ、お待ちどう様ー!」
いちかが飛彩の座るカウンターにミルクレープとナイフとフォークを置く。
飛彩はナイフでミルクレープを切り分け、それを食す。
鏡飛彩「うん…更に美味くなっている。宇佐美、また腕を上げたみたいだな」
宇佐美いちか「えへへ…♪」
立神あおい「そういえば飛彩先生、今日はいつもより注文多いね?」
鏡飛彩「あぁ、明日から数日程海外に行くことになって、その間ここによる事が出来なくなるんでな」
有栖川ひまり「「海外?どちらにですか?」
鏡飛彩「ニューヨークだ。明日の午前の飛行機でここ(日本)を発つ」
飛彩、昼休みのキラパティにて。② - ハナ
2018/06/06 (Wed) 16:51:11
剣城あきら「ニューヨークに…」
琴爪ゆかり「ひょっとして、これじゃないかしら?」
ゆかりが手に持っていたタブレットの画面…『ドクター・ブ・ザ・イヤー』の公式HPだ。
宇佐美いちか「えぇーーー!!?飛彩先生、賞貰えるの!?」
有栖川ひまり「す、凄いです…!」
鏡飛彩「別に大したことじゃない。だが、これでまた漸く目標に一歩近づく事が出来た。まだまだ先は長いがな…」
そして、いちか達と談話しながら食事を終えた飛彩は、会計を済ませて病院に戻った。
忘れ物を届けよう① - ハナ
2018/06/06 (Wed) 17:04:36
そして、夕方になって客足が静まった頃、いちか達は店の掃除を始めていた。
そんな時…。
有栖川ひまり「あの~、お掃除してたらこれが落ちてたんですけど…」
ひまりがいちか達に見せると、それはニューヨーク行きの飛行機の往復チケットの入った封筒だった。
宇佐美いちか「これ…飛行機のチケットだ!きっと落とした人困ってるよ」
そして、封筒を開けて飛行機のチケットを見る。
すると、それには「Hiiro Kagami」と名前が書かれていた。
立神あおい「これ、飛彩先生のじゃん!店出た時に落としちゃったんだ!」
剣城あきら「病院に電話しよう。多分、まだ先生いるかも知れないし」
あきらは早速CRに電話をかけ、電話に出た永夢に飛彩がいるか確認を取る。
だが…。
宝生永夢(電話)『飛彩さん?飛彩さんなら"明日の準備がある"って言って、さっき帰ったよ』
剣城あきら「そうですか…ありがとうございます」
あきらが受話器を切る。
剣城あきら「参ったな…飛彩先生、さっき帰ったんだって」
すると、あおいがチケット手に取り…。
立神あおい「じゃあ、アタシが先生んちに行って届けてくる!一度先生んちに行った事あるから覚えてる!」
忘れ物を届けよう② - ハナ
2024/04/09 (Tue) 13:17:37
そして夕方、あおいはキラパティを出て、飛彩の落とした飛行機のチケットを持って、彼の自宅に向かった。
立神あおい「うん、ここだここだ。明かりも付いてるし…先生いるよな」
あおいは家の明かりが付いているのを確認すると、インターホンを押した。
インターホンの音「ピンポーン♪」
鏡飛彩(インターホン)「はい」
立神あおい「あ、飛彩先生?アタシだよ、あおい」
鏡飛彩(インターホン)「立神か…?どうした?」
立神あおい「急に来てごめん。実は店の掃除してたら、飛行機のチケットが落ちてたの見つけたから届けに来たんだ」
鏡飛彩(インターホン)「何…?飛行機のチケット」
立神あおい「先生、店出る時チケット落としたろ?」
それから少しして、インターホン越しにゴソゴソと音がするのが聞こえる。
どうやら飛彩が自身の荷物を確認している様だ。
鏡飛彩(インターホン)「鞄にないな…確かに落とした様だ。面倒かけてすまない。少し待っていてくれ、今開ける」
忘れ物を届けよう③ - ハナ
2024/04/10 (Wed) 13:02:28
暫くして、自宅入口から出て来た飛彩があおいを出迎える。
そして、彼女を中に入れてチケットを届けてくれた礼にと紅茶を差し入れた。
立神あおい「はい先生、飛行機のチケット。も~駄目じゃんか、明日出発なんだろ?」
鏡飛彩「すまなかったな。おかげで助かった。俺とした事が迂闊だった」
立神あおい「それにしても先生やっぱ凄いわ…。賞まで貰える様になったんだもんなぁ」
鏡飛彩「まだまだこれからだ。俺が目指すドクターとしての道は長いからな」
それから暫く談話した後、日も暮れ始めたのであおいはお暇する事にした。
立神あおい「それじゃあ先生、アタシそろそろ帰るよ。紅茶ご馳走様。明日、気を付けて行って来てね!」
鏡飛彩「あぁ。俺の方こそチケットを届けてくれてありがとう。お前も気を付けて帰るんだぞ」
飛彩に見送られ、あおいは彼の家を出た。
だが、その時あおいは気付いていなかった…。
怪しい影が彼女の背後を尾けていた事に…。